行ってきました、新宿ロフト

出演はムーンライダーズ、シネマ、ポータブルロック。80年代ナイト。無駄に長文ですしミーハーです。ということでしまい込みます。


●一番手はポータブルロック(ご存知、元ミス・ピチカート・ファイヴこと、野宮真貴さんが在籍していたバンドです)。もう野宮さんの美しさ&若さと云ったら人外魔境の域。目鼻立ちのくっきりした豪奢な顔の作りにとてつもなく華奢な身体。この方一体お幾つなの。小汚いロフトのステージと存在自体がゴージャスな野宮さんの取り合わせが何だか可笑しくもあり感慨深くもあり。
一曲目は『アイドル』。一番聴きたかったものを聴けて嬉しいったら。野宮さんのよく通る声があまりにも心地良くて思わず目を瞑ってしまいました。とても優しい響き。そして、歌が上手になったなぁ、と終始思っていました。『真珠海岸』『グリーンブックス』『ゴーレム・ポルカ』『CINEMIC LOVE』あと一曲あったはずだけれども失念。『ピクニック』だったかな…


●続いてシネマ。シネマは聴いたことのない私ですが(だってどこにも売ってないんだよー!)、面白く観・聴かせて頂きました。メロディアスなんだけれども捻じ曲がっている楽曲は、私の好みストライク。松尾清憲さんの熱いヴォーカルと、鈴木さえ子さんのチャーミングで涼やかなコーラスのハマり具合は聴いてるこっちがハマりそう。再発盤絶対に買います。
鈴木さえ子さん。この方もお若い。そして可愛らしい。で、ドラムもお上手。正確なんだけれどもパワフルという。そんでもって歌声もキュートなんです。完璧です。
ところで、シネマメンバーにかしぶちさんに勝るとも劣らない素敵な男性がいらっしゃいました。ふむ、錦織幸也さんというのか、わたし今日からヲタになるよ。


●大トリはムーンライダーズ。ライダーズの面々と共にステージに現れたのは、カーネーションのドラマー・矢部さん。近頃のライブでは彼の存在がデフォになりつつあるような気がしますが、矢部さんのドラムは大好きなのでそれは嬉しくもあり。ただ同時にどうしようもなくきつい事実を突きつけられている感も。ライダーズのドラマーはかしぶち哲郎さんなわけですが、そのかしぶちさんは本日シンセドラムを担当。ドラマーとしてのかしぶちさんはもしかしたらもう限界なのかもしれない…という考えがどうしても頭をめぐってしまうのです。シンセドラム=過去の再現、という意図ならばよいのだけど。…と、自分の手が届かないレベルのことで悶々としていてもとりあえずは仕方がないので、徹底的にライブを楽しむモードに頭を切り替え。で、応えてくれました、ライダーズ。セットリストはすぐにでも各所で上がると思うので、詳細は省きますが、一曲目は『彼女について知っている二、三の事柄』! ぎゃー80年代ライダーズくるー!!『ビデオボーイ』『無防備都市』などをさくさく演奏。ああ喪失の時代(だったかしら、ファウスト誌)の旧きニューウェーブ。ちょっとチープでどこかダサくて、でも鋭利で魅力的で。「珍しい曲を」という鈴木兄の紹介で『バック・シート』。うぉぉぉおお来て良かった、生きてて良かった。ライダーズ・フェイヴァリット・ソング5本の指に入るレベルで大好きな曲です。…さて困ったことにここで記憶がほとんど途切れています。アンコールで鈴木兄がDEVOTシャツ着て、本日の出演者全員で『サティスファクション』のカバーを演奏したことくらいしか覚えていないのです。ああレポの体もなしていない。
狭いハコでのスタンディング・ライブ、とにかくとにかく楽しかった。己の語彙が貧弱なことを恨みます。もっともっと的確な言葉があるはずなのにそれを見付けられないんだもの。もどかしい。