コンサ作法

果たしてモーニング娘。の公演にそのようなものが存在するのか。演者の歌声に被せられる野太いヲタ声、曲調完全無視の無粋なoiコール、後方の者の視線を遮る頭上よりも高々と掲げられるボード…もう挙げればキリがありませんが、そのどれに対しても疑問符を抱かずにはいられません。本来ならばステージにのみ集中する筈の意識も、周囲の観客の作法次第で幾分も散漫としたものになってしまいます。実害(目の前でボードを掲げられる・自分のエリア内に侵入してくる等)を被ろうものならば、ステージどころではありません。一般人や一見さんをなかなかリピーターとして取り込めない要因は、娘。のパフォーマンスの質にあるのではなく、一部の観客にあるのではないか、そう感じずにはいられません。ステージには満足だけれど、この空間に居続けるのはちょっと…一度そう感じてしまえば、これから先二度とあの場に脚を踏み入れることはないでしょう。これではあまりにもあんまりです。だって娘。には何の非もないのですから。確かに曲間のコール等は盛り上がりには欠かせないと思います。けれども、演者の歌声を掻き消すほどのコールは果たして如何なものなのか。先日の公演で、過剰なコールにより、とある曲で田中さんは音を取りきれなくなっていました。演者側の過剰なパフォーマンスは大歓迎ですが、観客側が最低限の作法を忘れ過剰になり過ぎてはいけません。くれぐれも娘。のパフォーマンスの邪魔だけはしてくれるな、たったそれだけの願いも、一部の方々の耳に届くことは叶わないのでしょうか。